1988~96年に講談社の週刊漫画誌「モーニング」にて連載された、
かわぐちかいじの名作コミック「沈黙の艦隊」を、大沢たかおさんが主演。
今回はプロデューサーも務められての実写映画化、公開されました。
映画上映時間ずっと、潜水艦の中でほくそ笑みながら、穏やかに話す口調が
特徴的でした!
そして、何気なく腕を組んだ後ろ姿に、時計のブランドのロゴが目につきましたので調べてみました。
海江田四郎の時計のブランドはどこ?
数ヶ月潜水艦に閉じ込められた状態で仕事をする海上自衛隊のクルーの皆様。
お疲れ様です。
映画『沈黙の戦艦』を観たことで、光も緑もない鉄の塊の中、深海で
生活するって宇宙で働く人と変わらないストレスがあるのではないかと思いました。
いや、宇宙は窓から、地球を眺めることができますよね。
ちょっとした娯楽すらあって、また船内はとても明るく清潔感を感じます。
目的の違いもありますが、狭い船内に監禁されるという意味では、軍事目的の潜水艦の方が精神力の強さを24時間求められていると感じます。
そして、何より時間に狂いがあってはならない仕事。
海に関係する仕事をする人は高性能のダイバーズウォッチをしていると思います。
今回、映画『沈黙の艦隊』で大沢たかおさんが演じる館長・海江田四郎が後ろで
腕を組んだ時に見えた時計のロゴが
Sから始まる流れる字体ロゴでした。Sinnです。
型式はダイバーズウォッチファンにはお馴染み、Sinn EZM3。
写真はEZM3ではありませんが、留め金の部分にブランド名の刻印はSinnならではなので掲載しました。
ジンは、世界で始めてヨーロッパのダイバー器具規格に準拠した時計を製造し、
ダイバーズウォッチ ジン
そのダイバーズウォッチは150年以上の歴史を持つ船級・認証機関DNVにより
耐圧性、防水性、機能性、温度による時計の曇りに対する耐性をテスト・認証
されています。
300mから5,000mまでの高い防水性を誇り、過酷な環境に挑むプロフェッショナルダイバーたちからも信頼を獲得しています。
「ジン特殊時計会社」という社名通り、独自のテクノロジーと伝統的で精緻
な職人技により軍用からプロデユースまで極限状態でも最高のパフォーマンスを
発揮する時計を製造し続けているジンだからこそのダイバーズラインだそうです。
モデルEZM3は、ドイツ警察特殊部隊用に開発されたダイバーズウォッチです。
EZM3ドイツ製腕時計Sinn公式サイトより抜粋
警察特殊部隊の使用目的や必要とされる機能を徹底的にリサーチし、成功する選択肢しか許されない特殊部隊の活躍を支援するデザインと機能性、過酷な使用条件に耐えうる耐久性を追及されています。80,000A/mという驚異の防磁性能、ドライテクノロジーによる除湿機構、ジン特殊オイル66-228の使用による-45℃から+80℃という広範囲の温度での精度保証、逆位置のリューズなどを採用し、計測機器の原点と言えるモデルです。
防水性能については、世界的に有名な船級・認証機関DNV(旧ゲルマニア・ロイド)の検定により500mまでの耐圧性能、耐熱性能、機能が保証され、同社の認定書が発行されています。
時計はドイツ製が一番と言われますが、ドイツ警察の特殊部隊用とは驚きますね。
特殊部隊とはいえ、警察管轄の仕事以上に過酷になる軍隊用は更に頑丈な作りの時計が実存しているのでしょうか?
通常、潜水すればするほど時計内外の気圧差が大きくなり、限界に達すると
ケースが破裂してしまうそうですよ。
そこで従来のダイバーズウオッチではケースを分厚く堅牢にすることで耐圧性能の向上を図ることにしました。
ジンでは、ケース内にシリコンオイルを充満させることにより、内部の気体の収縮率を海水や淡水とほぼ同じに。
外気圧に対してまったく同じ内部気圧で押し返すというパスカルの原理を応用されているそうです。
そのためゴツゴツしたケースなしに高い防水性を維持することに成功したのです。
性能について知ると潜水艦に乗るクルーはみんなジンの時計を使用するのかもしれませんね。
『世界に平和を。その前にまずは日本を護る』が大前提のあらすじなので、日本の時計ブランドSEIKOかと思いましたがそこは、性能で選ばれていました。
もちろん、SEIKOでもダイバーズウォッチは作っていますが、潜水艦が潜るまでの深海の圧までではありません。
映画スタッフの小道具さんもちゃんとそこは調べてらっしゃるのですね。
しかも、新しいものでなく、長くずっと使ってきたような使用感ありありの時計でした。
カタカナで表記するとジン!
大沢たかおさんの代表作『JIN-仁-』を思い出します。
SとJの違いではありますが、響きは同じですから、なんだか因縁を感じてしまいますね。
大沢たかおさんは一級小型船舶操縦士免許も取得されているので、もしかしたら
大沢たかおさん所有の時計かも知れません。
映画をこれからご覧になる方はSinnが映る場面は一回。
ぜひ楽しみに見つけてください。
あらすじ
日本近海で、海上自衛隊の潜水艦がアメリカの原子力潜水艦に衝突して
映画CMより抜粋
沈没する事故が発生。
全乗員76名が死亡したとの報道に衝撃が走るが、実は全員が生存しており、
衝突事故は日米が極秘裏に建造した日本初の高性能原子力潜水艦
「シーバット」に彼らを乗務させるための偽装工作だった。
しかし艦長の海江田四郎はシーバットに核ミサイルを積み、
アメリカの指揮下を離れて深海へと消えてしまう。
海江田をテロリストと認定し撃沈を図るアメリカと、アメリカより
先に捕獲するべく追う海自のディーゼル艦「たつなみ」。
その艦長である深町洋は、海江田に対し並々ならぬ感情を抱いていた。
国を護るって簡単に言いますが、歴史や文化の違う国と、同盟国でありながら
駆け引きや問題が山積みの政治が絡むと、自国でありながら考え方は千差万別です。
その末端で現場にいる人たちの温度感の差は、どの業界でも同じことが起きかねないですよね。
しかし、この海江田四郎という人物は、太平洋の深海の地図が頭に入っていて、
向かってくる魚雷を数メートルのところで交わしたり、追ってくる潜水艦を
沈没船に向かわせて自滅させたりと、とにかく空を飛ぶ戦闘機の戦いの如く
ハラハラドキドキの潜水艦のアクションなんです。
なんたって、戦っている相手を視覚で捉えてなくて、聴覚が全て!
海の中に発生する高音から低音を聴き分け状態を把握するのですから驚きです。
これまで潜水艦に詳しくなかった方には、クルーの仕事や生活がとても良くわかる映画だと思います。
相手がどう出てくるかも計算済みで、どっちに転んでも受けられるように
海江田四郎の頭の中でシナリオができているのです。
将棋の感覚?っと思ったりもしました。
そして、続編に続く終わり方がにくい!
Part2をぜひ進めて欲しいです。
東宝さん!
まとめ
大沢たかお主演映画『沈黙の艦隊』で海江田四郎の付けていた時計のメーカーは
ドイツの高性能ダイバーズウォッチ ジン(Sinn)だとわかりました。
普通のダイバーズウォッチなら破壊されてしまうほどの深海でも負けない性能だそうです。
コメント
Eloiseさん、こんにちわ。はじめましてです。冒頭10分がアマゾンプライムで公開されていますが1分54秒時に帽子をかぶるシーンで時計が正面から映し出されてました。それを知りたいので色々な時計を調べてました。これを見る限りジンのUシリーズではない気がします。リューズがいわゆるレフティタイプ位置にあるのがわかるからです。Eloiseさんの確認したシーンと冒頭シーンで時計が違うのならばEloiseさんの推理も解りますが自分はジンならばEZM3ではないかと推察します。しかしベゼルの色がちょっとグリーン気味に見えたりベゼルの分目盛の刻み方がEZM3とは、また違うようにも見えるんですよね。全編が公開されてから改めて良く解るシーンを捜してみたいなと思っています。では失礼致します。
MASAさま
ご連絡・ご指摘ありがとうございます。
映画公開初日に、上映中盤で海江田四郎が後ろ手で手を組み、時計の留め金が中心にくる場面がきます。
留め金にブランドの刻印があるのは珍しいので気になりブログにしました。
時計表面は映画中あまり映らず(ストーリーに夢中でしたのでその記憶)、深海に適したモデルとして、または映像に映った留め金が使用感ありあり(擦り傷ありに見えて)留め金の形が昔の形に見えまして(旧タイプ)Uシリーズと判断いたしました。
物語は令和の現在になっておりますが、原作は昭和です。
『モーニング』(講談社)で連載されていた、かわぐちかいじの漫画『沈黙の艦隊』ははっきりIWCとしていますが、単純に映画スタッフが大沢たかおさんの主演作『仁』にひっかけたのかと思います。
また、実は大沢たかおさんの私物時計で『仁』にひっかけ選択決定されたのかな?っと思ったり。
そんなあたりで、Uシリーズとして公開しました。
ご指摘のとおり、CM画像ではEZM3っぽいですよね。
フレーム内のブランド名が下に位置しています。
商品画像は上にブランド名があったりなので、どれが正解でしょうか?
Uシリーズは確かに現在のダイバーズウォッチの基本フレームの型と違います。
時計の分厚さも違います。
船舶一級を持ってる大沢たかおさんの私物(時計集めが趣味と聞いていたので歴史ある時計をお持ちではないかと。と、私は踏んでおり)で、映画中は所有の時計を使用し、広告は宣伝用(スポンサー用)時計でと使い分けているかな?っと思ったりもして、Uシリーズのまま公開しています。(私の個人的な賭けですネ)
はっきりわかったら、手を入れたいと考えています。
MASAさんを迷わせてすみません。
どうぞよろしくお願いいたします。
Eloiseさん、こちらこそ煩わせるような書き込みをしてしまい申し訳ありませんでした。
実は自分の愛用の時計がsinnのu-2.sなのでuシリーズとは明らかに違うなと思ってしまったもので・・・。
私の場合、テギメント加工が第一条件でしたので自然とブラックコーティングされたu-2.sを選ぶことになったのですが本国製造段階ならばテギメント加工対象機種であればテギメント加工をしたものを注文できるようでした。そしてuシリーズはその対象なのでシルバーのテギメントのモデルを注文できるようでした。しかし如何せん時間が掛かるという事でしたので(完成入荷まで4か月以上)u-2.sにしましたが色はシルバーの方が良かったです・・・。
Uボートスチールという潜水艦用の素材で作られているという事も相まって潜水艦の出る映画を見る機会が多くなったかなとも思っていたところ(M:I デッドレコニングとか・・・)時計を画面で見てレフティリューズだったので特定したいと思い色々探索していました。それこそセイコー、シチズン、はたまたグランドセイコーとかの日本を代表するメーカーの機種を中心に・・・。まさか自衛隊主人公の映画でsinnが使われているとかは初めは考えも及びませんでした。
多分、映画内の時計は大沢さんの私物ではないかと思います。(時計集めが趣味ならば余計に・・・)映画制作側がそこまで気を使えるものかということが、その理由になります。ただしクレジットに協力で時計販社が書かれていれば制作側の用意だとも考えられますが・・・。
全編がアマゾンプライムで公開されるのが待ち遠しいです。
それでは、失礼いたします。
MASAさま
すでにUシリーズを所有されていたのですね!
歴史ある上質の時計を選ばれてるなんてホンモノ志向収集家ですね。専門家に対して失礼いたしました。
私も、なぜSEIKOでないのかと思っていました。
国の機関であり、実働部隊なら時計すらも決められていて支給されてるくらいありかもと思っていたくらいです。
っと考えると、やはり単純に個人所有か、代表作「仁」に引っ掛けたかの遊びが潜んでいるかも知れませんね。
視聴者目線なのか、制作側のお楽しみかわかりませんが、こういうブログ製作者がどう動くかすら試しても入るようにも感じて来ました。
映画を観ていて、Sinnだと気付いた後フレームの確認しようともう物語どころじゃなくなったのですけど、劇中に時計のフレームが映る
シーンが無かったんですよ。
映画前半はノーマークでしたので、パーティーシーンで制服正装の時に写っていたのかな〜とか、過去の回想録の時とかきっと腕が映るシーンがあったと思います。
ぜひ全編をご覧になったらMASAさまが正確にモデルを判明されると思いますので、その折は教えてくださいませ。
この度はご指摘ありがとうございました。
Eloiseさん、こんばんわ。
ポスター画像で確認できるようなカットがありますね。webページですと
で確認できます。
また、ezm3ということで解説されてる方のブログもあったので載せておきますね。
sinnはたまたまyoutubeでsinn渋谷デポの発信動画を見て、乾燥剤カプセルとか炭素充填硬化処理(テギメント)で傷が全然つかないほどということでしたので気になってまして、自分の地域の取扱店が近くだったので見に行きました。
”856”が欲しかったのですが本国生産待ちということで、在庫確認でu2sなら在るということでしたので買ってしまいました。テギメント加工品を買うつもりでしたのでテギメント以外は考えにありませんでした。硬度はセラミックスと同じくらいという事で万が一、壁やコンクリートにぶつけても傷が付きにくいということですが、ただし重さがあるのでちょっと疲れます。将来何かの間違いで金無垢時計を手にした時のために重さに慣れておくんだという開き直りでしています。(笑
本当はチタンでテギメントのezm9があれば良かったんですが生産終了、在庫終了ということでした・・・。(残念
自衛隊は時計の支給は無いそうですね。ただ陸上はGショックがとても多いようです。海上ですが電池の交換や処理などの関係で機械式を使ってるイメージが強いです。
度々すみませんでした。また宜しくお願いします。
MASAさま
YouTubeにはバッチリ写ってましたね。
YouTubeはほとんど見ないのでチェック機能が働いていませんでした。
教えてくださりありがとうございます。
ポスター用と映画で使い分けているかなとの勝手な判断は間違いでした。
大変失礼いたしました。
近く、訂正いたします。
そして、購入されたとのこと。おめでとうございます。
男性用のこの手の時計はほんと重たいですよね。
時計をした腕の方にガッツリ筋肉が付きますね。
ぜひこの先の金時計のためにもどうぞ楽しんでください。