NHK大河ドラマで放映中の『光る君へ』。
道長とまひろの動向に注目されているかたも多いと思います。
第11回は、道長に放ったまひろの「北の方にしてくださるの?」というせりふに注目が集まっていますね。
「北の方(正妻)にしてくださるの?」
は、本気でまひろが言っていたとは思えません。
この時代、まひろの家の位では、道長の右大臣家と対等ではありません。
ご存知のように美しい娘は帝に近い場所へ嫁がせる。
位の高い家の男児は同等か、それ以上の家の娘を迎えることで家を守って行きました。
まひろと道長は純愛だったとしても
家を思うと、純愛を突き通せないことは重々承知です。
道長が、第10回でまひろに『すべてを捨てて2人で遠方地へ行こう』といいました。
もちろん自分勝手に家を捨てることはまひろの立場ではできません。
父も弟も助けなければならないと責任感を持つこの時代の女の考え方でしょう。
そして、家の後ろ盾のなくなった男と遠隔地で生きることも大きな不安があったとも思います。
「北の方(正妻)にしてくださるの?妾にはならない」
は、まひろの道長への別れの言葉だと思いました。
女の意地ではなく、この時代ならではの悲しい背景による、道長にわがままな女だと思われることで、嫌われることで諦めさせる優しさだと思いますよ。
家の位の差で北の方(正妻)には当然なれない。
道長の父・右大臣にまひろの父には「今後一切の引き立てはない」と言われていたので
妾になったとしても右大臣の目が黒いうちは引き立てはないだろう。
また、妾という立場はどんなに愛されていたとしても
正妻からうとまれる。
妾の立場は多くの女の中のひとり。
いつ来てくれるかわからない道長を待ち続ける辛さも想像は軽くできる。
道長の想いの強さも充分に受け取っていたまひろの優しさで
「おまえは、遠方地へ2人で逃げようと言っても嫌がって、妾も嫌だというのか!北の方になれるわけないじゃないか!」
っと言わせたのは
わがままな女として嫌われることで道長を楽にふらしてやろうとかんがえたのではないでしょうか?
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