白煙が立ち上った山手線電車内のニュース。
車内の床で燃えているのは、モバイルバッテリーでした。
6日午後6時すぎ、池袋駅に停車中の山手線の車内で、「煙のようなものが上がった」と乗務員から連絡があったそうです。
乗客の男性のカバンに入っていたモバイルバッテリーから火花が出て、「熱いっと」と燃えているバッテリーを取り出すと、車内に残して飛び出していきました。
火はすぐに消し止められ、けが人はいませんでしたが、山手線内回りに最大20分程度の遅れが出て、およそ8000人に影響がありました。
なぜ、男性は投げ捨てて立ち去ったのでしょうか?
自分が危険人物と思われることを恐れたのでしょうか?
燃えている途中で爆発するのを恐れて離れたのでしょうか?
電車内に火があることは大変な危険をはらみますから、焦ったのだと思います。
こういう時はどうすれば良いか?
を考えました。
モバイルバッテリーはなぜ燃える?
昨年10月にも三重・伊賀市で、車の助手席に置いてあったスマートフォンのモバイルバッテリーから火が出て軽乗用車1台が全焼した事故がありました。
運転手の男性が左手に軽い火傷を負いました。
チャイルドシートを設置した自転車に乗っていたら煙が出てきて、歩道に自転車を止めたところバッテリーが爆発したという事故も。
モバイルバッテリーの事故が続くと、自分の持っているものも不安になりますね。
モバイルバッテリーの発火事故は過去5年間で275件も報告されていて、中には火傷で大ケガをした人もいるそうです。
SNSから離れられない私たちの近年の生活にバッテリーは命と言って良いほど、離せないものになっています。
消防局によると、多くのモバイルバッテリーには「リチウムイオン電池」が内蔵されていて、繰り返し充電して使うことができる。
名古屋市消防局コメント
リチウムイオン電池はスマートフォンやタブレット端末にも使われている。
しかし「リチウム」は、膨大なエネルギーを蓄えられる一方、ショートなど誤った形でエネルギーが放出されると発火や爆発をする可能性がある。
名古屋市消防研究室提供の映像では、リチウムイオン電池が内蔵されたモバイルバッテリーに圧力をかけていくと、破裂音とともに激しい勢いで炎が噴き出します。
カバンに入れて持ち運んでいる際に発火した映像では、勢いよく煙が立ち上がり、カバンの周りも高温になりました。
カバンの素材により、燃えやすかったり、溶けて火傷が懸念されたり。
持ち運びに気をつけなければばりませんね。
モバイルバッテリーは、床に落とすなどして外から強い衝撃が加わったり古くなることで、内部が破損してショートし、発火の危険性が高まるそうです。
前出の伊賀市の事故も、(伊賀市消防本部によると)
古くなってショートしたか、
助手席で充電をしていたということで、直射日光によって高温になって発火した
どちらも可能性があるということでした。
バッテリーが燃えないように
★強い衝撃や圧力をかけない(かばんの中に入れて他の物と激しくぶつかるのも避ける)。
★スマホをバッテリーに繋げたまま長時間使用するなど放熱を妨げる使い方をしない。
★バッテリーが熱くなる、異臭がする、膨らむといった異変が起きた場合、使用をすぐにやめる。
★電気製品の安全基準をクリアした印「PSEマーク」があることを確認する。
★捨てるときは、指示に合った廃棄をすること!
紙ごみの中に入れて捨てた時、どんなことで発火し、燃え広がるか想像する。
もし発火したら
今回のように、電車内で発火した時、車の中で発火した時、とにかく焦りますよね。
電車内で発火した時は燃えて困る大切なものをカバンから出して、燃えてるバッテリーはカバンの中に入れたまま、火傷をしないように床に置きましょう。
駅に着いて、ドアが空いたらすぐに車内から「発火しているバッテリーが入っているカバン」を出してホームの隅に置く。
すぐに車掌さんか、駅員さんに連絡する。
もし可能なら、電車の中にいるうちに周りの人々に状況を話して、車内の消化器を持って、ホームに出たらすぐに消化活動することもアリだと思います。
消化器はいざという時に使うために設置されていますから、「使っていいかな?触っていいかな?」と、思わずに1秒でも早く鎮火することを考える必要があると思います。
今や、携帯を持つ人はモバイルバッテリーを所持している方は多いですから、みんな他人事ではありません。
これからも発火しているバッテリーに困る人に出会う時があるかも知れません。
思いがけない事故ですから、自己責任と知らん顔せずに、大きな事案に発展しないようにみんなで関わってあげることも必要ですね。
まとめ
バッテリーは使いかたによりますが、うまく使うと7~8年持つというのが特徴です。
外国製の廉価品のバッテリーは、発火の危険があると言われているので、
お店では必ず純正のものに買い換える、純正のものを購入する。
社会生活をする上でのマナーでもあります。
安価だからと購入すると、思わず自分が怪我をするかも知れません。
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