2023年8月24日(日テレ)THE突破ファイルにて交通事故鑑定士という
職業を知りました。
あなたは車の運転をしますか?
運転免許証更新するときには、講習会で必ず無惨な事故映像や不注意による
事故の話を沢山聞かされますね。
講習会中に退屈で居眠りなんてしたら、ちゃーんと見抜かれていて、
知らない人々の中で叱られます。
しかも名前ではなく、その日私たちに付けられた番号で。
筆者は怒鳴られたことはありませんが、目は空いてるのに頭が寝ているように
見えたのでしょうか、立て続けに質問された事もありました。
はい。流石です。
きっと時間差で意識が飛んでいたと思います(笑)
それほど、危険なものを扱う(運転する)意識を持ってくださいね!
っと言うことですね。
そして、いざ交通事故を起こした時、または巻き込まれた時に頼りになる
「交通事故鑑定人」という職業の方がいらっしゃることを知るでしょう。
ニュースで見る大きな交通事故が発生した時、現場を検証する沢山の人が
いる様子が映りますよね。
警察官、当事者の方々、そして、交通事故鑑定士さんなのだそうです。
耳慣れないこの資格を調べてみました。
交通事故鑑定人とは
交通事故鑑定士は交通事故が起きてしまったとき、あらゆる角度から
調査・分析をするスペシャリストのことです。
わずかな手がかりから真実を解き明かします。
残された証拠や資料から事故の様子を再現し、真実に迫る、探偵のよう
ですね。
現在、日本において警察や保険会社から独立した鑑定人として活動して
いるのは約20名ほどしかいらっしゃらないそうです。
交通事故鑑定士の資格
交通事故鑑定人は、国家によって定められた資格を持ちません。
国家資格というものがなく、自称すれば誰でも「交通事故鑑定人」として
名乗ることが可能です。
特別な資格はないとの事。
資格があれば良いというものではありませんが被害者になった時依頼するべき
人をどの基準で選べば良いのでしょうか?
どうやってなるの?
鑑定人になるには、一般社団法人日本損害保険協会が実施する鑑定人試験
に合格する必要があります。
鑑定人には、1・2・3級の技能ランクがあり、まずは3級鑑定人試験に合格
経験を積みながら、2級・1級とキャリアアップしていきます。
と、特別な資格はないけど、鑑定人試験というものは存在しているようです。
『評論家』と同じように誰でも名刺を作れば『交通事故鑑定人』に
なれるのなら、鑑定人試験を受けてる人は少数ですよね。
きっと、長く関わっていらっしゃる方々は認定試験なんて必要なくて
これからやりたいという方が試験を受験するのではないでしょうか。
これまでは交通事故裁判においては物理的な証拠よりも証言が重視されてきました。
そのため、事実関係の裏付けがないまま、示談で終わってしまうこともよくあった
そうです。
そうした状況だったので、鑑定の方法論を確立できるほどの実例が積み重なって
こなかった。
資格がないということに加え、これも日本に事故鑑定人が少ない要因の1つ
だそうです。
どんな人が交通事故鑑定人になってる?
1️⃣元警察官がなる
交通事件・事故捜査係の元警察官なので、交通事故鑑定書を作成したり
警察捜査書類の解析を正確に行うことができる。
交通事故調査は犯罪捜査のために行うものではなく、事故形態の真相を
究明することが目的です。
確かに、元警察官なら役所的書類の書き方はスムーズでしょうし、多くの事例
に精通していて勘も頼りになるかもですね。
2️⃣元遺族がなる
自らが我が子を交通事故で亡くした遺族で、そのときの調査の経験から、
交通事故調査の必要性を感じて仕事をするので親身になってくれる。
被害者は事実を知りたい気持ちがわかるからしっかり細部まで誠実にみて
くれる印象ですね。
元遺族だと経験値が深く、メンタルケアもしてくれそうです。
注意点
交通事故鑑定人は、国家資格ではないうえに鑑定能力を測る基準
もないため、誰でも自称することができる。それゆえ、工業大学出身
・法律事務所出身者・ジャーナリスト経験者・自動車メーカー出身・
保険会社アジャスターOB・医療従事者など出自は多岐に渡り、
自称交通事故鑑定人によるトラブルや被害が多発している。
2001年には、テレビや雑誌にたびたび登場していた自称交通事故鑑定人が
「司法試験合格、米国で理学博士、警察の研究所に所属」と経歴を詐称して
いたことが判明し、鑑定をしていないのに複数の遺族から鑑定料を騙し取った
として逮捕・起訴された例もある
問題点は他にもありそうですね。
交通事故鑑定人の給料・年収は?
保険会社や個人経営様々ですが、年収300~600万と表示されているものが
一番多く、時給1700円というのもあります。
月収で募集している会社は20万から。
本来需要が多いのは困るお仕事ですね。
交通事故発生数は(23年5月調べ)1年間で53万6,899件ですので、
1日平均だと約1635件。
実際は月ごとに件数は違うものの、平均すると毎日1600件以上の交通事故
が起こっていることになります。
1時間に66件、1分間に1件以上というペースだそうです。
ニュースでしか交通事故を意識することがないのですが、交通事故ってほんと
多いいのですね。
現在、交通事故鑑定人として活動している方は20名程度ということは
皆様フル稼働なんでしょうか?
会社により、給与表示がまちまちなので、平均が分かりませんが
この件数を20名でこなすとなると良い報酬なのではないでしょうか。
鑑定ってどうやるの?
上記は物理鑑定で速度や移動距離を算出するための公式です。
物理の公式、久しぶりですね〜。
この公式って自分には無縁っと思っていましたが、まさしく交通事故鑑定
に役立つのですね。
交通事故の鑑定として主流の鑑定手法は車両の損傷から衝突時の速度などを
算出する物理鑑定となります。
多くの鑑定人、鑑定事務所が物理鑑定にて衝突時の状況を鑑定しています。
しかし、物理鑑定は衝突時の状況しか判断できない欠点もあります。
ドライブレコーダーや防犯カメラなど映像証拠がない場合は、損傷個所から
エネルギー量や摩擦係数などを用いて衝突時の事実を立証できます。
最近はドライブレコーダーを搭載する車両が多くなってきていますよね。
高齢者の逆走事故など、法規以前の避けようのない事故多発でドライブ
レコーダーの需要が一気に増えました。
そのおかげで物的証拠で計算したりする鑑定時間も減少するのではない
でしょうか。
ドライブレコーダーの良い点
映像による交通事故鑑定のメリット
人身事故では実況見分調書を警察が作成します。
その時、ドライブレコーダーなどの映像記録がない場合、当事者の記憶で
作成されます。
記憶より記録の方が事故状況の立証がしやすく、記憶による主張を覆すこと
が可能です。
事故に至るまでの双方の動向が可視化できる
映像記録があれば、衝突時や接触時以外の事故に至るまでの車両同士の動きを
可視化することができます。
争点が回避可能性だとすると、映像上相手を確認できたタイミングと速度を
割り出すことで回避が可能か否かなど判断できる材料となります。
事故が発生する原因は衝突時や接触時にあるわけではなく、それ以前から
存在します。
事故発生に至るまでの車両位置などを映像から鑑定することで、本来の事故
原因が判明します。
大きな交差点などは監視カメラもあちらこちらにありますから、自分が
悪くない時は安心して鑑定を待てますが、監視カメラがなかったり、自分が
ドライブレコーダーを搭載していなかったときは、沢山の計算式に頼らなけ
ればならないですね。
ドライブレコーダーも前方だけ付けてたり、後方しかなかったりだとまた
違ってきますよね。
筆者は、前後ろともカメラをつけていましたが、後ろに猫🐈を同情させた時に
いつもないモノを見つけてしまい、カメラをオモチャにした結果、カメラが
定位置から外れていることに気が付かず、数日運転していたこともありました。
ペットのワンちゃん猫ちゃんを乗せる時は要注意です。
最近はタクシーには必ず搭載されてますから、周りに走っている車のビデオが
事実を記録してくれているかもしれませんね。
交通事故発生の問題点・心のケア
「日本では交通事故が起きた時、被害者の心のケアをしてくれるようなシステムがないんです。」
中島博史さんより
自らの経験から交通事故鑑定士に従事して15年。
株式会社NCSI代表の中島博史さんによるお話しです。
「大きな事故の場合は、精神的に社会復帰できないまま人生がだめになって
しまうケースもある。
弁護士ができるのは裁判のことだけですし、警察や裁判所は感情の面でケア
してくれるわけじゃない。
そのため私に心理ケアを求める人もいるんですけど、専門ではないので力に
なれないわけです。
メンタルクリニックの受診をすすめても、事故の経験をまた一から話すのが
心理的ハードルになっているのか、なかなか受け入れてくれません。
難しい問題ですね。
今後、交通事故で被害に遭った人の心のケアをする機関や、
心のよりどころになるような場が、交通事故裁判のシステムの中に
早急に作る必要があるのではないでしょうか。
交通事故は当事者だけでなく、同乗していた家族や、加害者、被害者の
家族それぞれに重い気持ちを持たなければなりません。
欧米では、『罪を憎んで人を憎まず』のメンタルケアが必ずあります。
日本はなぜメンタルケアが遅れているのでしょうか?
まとめ
「交通事故鑑定人」という仕事を筆者は初めて知ったのですが、鑑定人という
肩書きがあるのに、資格の規定はなく、経験値で仕事を得ていくなんとも
危うい『免許』?だとわかりました。
「資格規定が曖昧」「資格が実際は無い」というところに大変驚きました。
交通事故に遭った時に、被害者は警察だけでなく交通事故鑑定人を雇って
検証してもらうということでしょうか。
元被害者家族が請け負っていることには納得がいきますね。
交通事故の被疑者の気持ちが分かるからこそ、真相究明に誠実な対応ができる。
当事者の時に満足のいく裁判結果でなかったという理由で、これから被害者に
なった方々のためにお手伝いしたいという気持ちでされていると思います。
ただ、詐欺も発生しているので要注意ではありますね。
前述の中島博史さんは『交通事故調査や交通事故鑑定の多くは鑑定人の
学歴や権威などよりも「誠実さ」という人柄が大切であると感じます』
っとおっしゃっています。
交通事故に遭ったらまずパニックになって、生活の全てが飛んで頭の中は
事故一辺倒ですよね。
悲しみがさらに増さないような対応をしてくださる交通事故鑑定人さんを
望みますね。
交通事故に遭った時、警察から「依頼しますか?」と言われるのでしょうか?
弁護士さんからでしょうか?
その時は、勧められた方を鵜呑みにせずこちらの気持ちを汲んでくれる方を
選定しなければなりませんね。
そして、日本には被害にあった人に対する心のケアをする公的機関がないと
わかりました。
もう10年くらい前の話ですが、友人の家族がその後ニュースになった
交通事故にあい、大騒ぎで家族で病院に駆けつけたが、数時間後帰宅した
時には、自宅のポストに「様々な大宗教のパンフレット」が入っていたそ
うです。
しかも大量だったのでとても驚いたと聞きました。
公式なメンタルケアがないと頼る場所を他に求めてしまいますよね。
交通事故で被害に遭った人のみでなく、その家族、又は加害者の家族だって
被害者だと思います。
もちろん被害者は何より守られなければなりませんが
加害者の家族も「自分に無関係のところで加害者」にされてしまいます。
なので、関わるすべての人に心のケアをする機関や、心のよりどころになる
場が、交通事故裁判のシステムの中に生まれていったら良いなと思います。
因みに、
医師による交通事故意見書の作成にかかる費用の相場としては、
調査および作成までの総額で20〜50万円程度が相場となっています。
もし、調査のみで終了し意見書の作成までは至らなかった場合は、
10〜20万円程度の費用が相場といえます。2022年8月調べ
ドライバーさん達。
事故を起こさないよう、自分と家族を守るためにも睡眠、心身の健康を維持して
交通ルールを守りましょう。
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